MT5(MetaTrader5・メタトレーダー5)は、多くの海外FX業者で採用されている高機能トレードツールです。
ただ、初めて使う人の中には、画面に並んだたくさんのボタンやメニューに戸惑っている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、すぐにでも海外FXで取引を始めたい初心者向けに、MT5のダウンロード先と基本的な使い方をテンポ良く解説します。
5分もあれば初期設定までは完了するので、初めてMT5に触るという人も心配しないでください。
MT5が使える海外FX業者とダウンロード先一覧
パソコン版 MT5(ダウンロードタイプ)
MT4 | MT5 | その他 | |||
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Windows版 | mac版 | Windows版 | mac版 | ||
AXIORY |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
cTrader |
ExclusiveMarkets |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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Exness |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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FBS |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
FBS Trader |
FXDD |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
WEB TRADER | |
FxPro |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
cTrader |
HFM |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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IFCMarkets |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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LandFX |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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PU Prime |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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TITAN FX |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
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Tradeview |
ダウンロード |
ダウンロード |
cTrader | ||
XMTrading |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
ダウンロード |
上記は、MT5が利用できる海外FX業者とダウンロード先一覧です。
まだ全てのFX業者で利用できるというわけではありませんが、以前よりも確実に増えています。
MT5が使えるFX業者であれば、基本的にMT4も使えるところが多いのですが、一部のFX業者はMT4非対応なので注意してください。また、mac版MT5を提供していないところもあります。
Windows版MT5であれば開発元のMetaQuotes社から直接ダウンロードすることも可能ですが、旧バージョンであるMT4はFX業者のサイトからしかダウンロードできなくなりました。
どちらにしても、特に理由がなければ、FX業者からのダウンロードをおすすめします。
あらかじめFX業者のサーバーが登録されていたり、独自のEA・インジケータ・スクリプトがすでにインストールされていたりと、何かと便利だからです。
また、本来、MT4・MT5はWindowsプログラムなので、macでは利用はできません。
しかし、FX業者によってはmac専用のインストーラーを提供しており、MT4・MT5をmacアプリとして利用できるようになっています。
mac版MT5も、FX業者のサイトからしかダウンロードできません。
ただ、もしmac非対応の業者であっても、Play On Mac などのエミュレータソフトを利用すれば、mac上でWindowsソフトを動かすことができます。
Play On Mac は、MetaQuotes社も推奨している方法ではありますが、文字化けや予期せぬエラーが発生する可能性もあるので、あくまで自己責任で利用してください。
MT4のダウンロード、インストール手順は以下の記事をご覧ください。
スマホ版 MT5(アプリ)
スマホアプリは、業者公式サイトをわざわざ経由することなく、iOSならApple Store、AndroidならGoogle Play Storeから直接ダウンロードできます。
MT5のトレード環境を準備しよう
MT5をダウンロードする
今回はもっとも人気の海外FX業者「XM Trading」からMT5をダウンロードして、無事にチャート機能やトレードができるようになるまでを解説します。
まずは以下のリンクをクリックしてMT5ダウンロード画面に進んでください。
ダウンロードページが表示されるので、「PC対応MT5(Windows)」か「Mac対応MT5」のいずれかをクリックして、MT5をダウンロードしてください。
Windowsなら「xmtrading5setup.exe」、Macなら「XMTrading MT5.dmg」がダウンロードされます。
ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたファイルを実行して、案内の通りにインストールしていけば大丈夫です。
MT5用の取引口座を開設する
インストールが完了したら、XM Tradingで口座開設します。
以下に、口座開設方法を貼っておきます。
開設する口座はリアル口座、デモ口座どちらでも大丈夫です。
どちらも5分ほどで完了します。
リアル口座とボーナス
デモ口座
取引口座にログインする
MT5の取引口座にログインします。
ログイン方法・設定方法などは次の記事をご覧ください。
MT5のサーバー設定方法
MT5が正常に動作していない人
MT5でログインができたらいよいよMT5の使い方を見ていきましょう。
基本的に初心者の人は、以下の4つができればOKです。
最初に覚えておきたい操作方法
損益に直結する②新規注文・決済注文・予約注文の方法が最も重要です。
極端な話、そのほかは後回しでも良い部分なので、デモ取引でもしながらゆっくり覚えていってもOKでしょう。
また操作解説なので、マルチ画面やマルチデスクトップが利用できない人は、このサイトをスマホなどで表示させ、パソコン側でMT5を全画面表示にして操作したほうがやりやすいと思います。
最低限のカスタマイズをして取引しやすい環境を作ろう
では、インストールしたMT5を立ち上げてください。
メイン画面は、上記のように大きく6つの機能に分けることができます。
もし、言語が英語になっていたら、メイン画面上部にあるメニューバー>表示
からJapaneseを選択すればOKです。
最初に最低限以下の3つをカスタマイズすれば、取引しやすい環境が整います。
必要最低限のカスタマイズ
- ツールバーを設定する
- 必要な通貨ペアだけ表示させる
- チャートを見やすくカスタマイズする
ツールバーを設定する
メイン画面上部には、アイコンがたくさん並んだツールバーがあります。
利用頻度の高い機能が厳選されているので、これから頻繁に使う箇所です。
初期状態では時間足が表示されていないはずなので、メニューバー>表示>ツールバー
を開き、標準・ライン等・時間足設定に全てチェックが入った状態にしましょう。
それぞれのツールバーはドラッグ&ドロップで移動できるので、好きな場所に配置してください。
アイコンの機能は最初に全部覚える必要はなく、使うときになってから覚えれば良いです。
よく使う機能のアイコンについては後述します。
必要な通貨ペアだけ表示させる
メイン画面右側上部の気配値表示は、通貨ペアやCFD銘柄の一覧が表示される箇所です。
業者によって、最初は自分が取引する口座タイプには直接関係のないものが表示されていたり、反対に取引したいものが表示されていなかったりするので、ここも真っ先にカスタマイズしましょう。
手っ取り早いのは、ツールバーにある銘柄リスト から登録する方法です。
銘柄リストでは、左側に通貨ペアやCFD銘柄がグループ分けされており、それぞれのグループをクリックすると、右側にグループに登録されている通貨ペアやCFD銘柄の一覧が表示されます。
XMの場合、FXはForex>口座タイプ名
の中にMajors
・Minors
・Exotics
の3種類のグループに分けられています。
とりあえずここではMajors
を選択してEUR/JPY・GBP/JPY・CAD/JPYを追加します。
キーボードのcontrol
キーを押しながらそれぞれをクリックすると、複数選択が可能です。
あとは、左下の銘柄を表示する
を押すと通貨ペアのアイコンがグレーからイエローに変わるので、右下のOK
をクリックしてウィンドウを閉じてください。
気配値表示に通貨ペアが追加されるので、あとは上下にドラッグ&ドロップで好きな順番に並び替えてください。
チャートを見やすくカスタマイズする
初期状態のメイン画面では、サンプルチャートが4つ並んで表示されると思いますが、ひとまず全部閉じてください。
取引したい通貨ペアを、気配値表示から左側のチャートエリアにドラッグ&ドロップすると、新たにチャートが表示されます。
ここでは、USD/JPY・EUR/JPY・GBP/JPY・CAD/JPYの4チャートを追加します。
初期状態のチャートは、上記のようなバーチャートタイプ、時間足は1時間足(H1)です。
4つのチャートを再び等間隔に並べるには、メニューバー>ウィンドウ
からウィンドウの整列 を選択してください。ツールバーにも同じアイコンがあります。
一つのチャートだけ拡大したい場合は、チャート右上の で切り替えてください。
時間足はツールバーで変更できます。
このチャートを、日本人好みのローソク足に変更するには、ツールバーにある をクリックします。
もし、基本配色であるGreen on Blackが見づらいということであれば、チャートを右クリックして、一番下のプロパティ
を選択してください。
プロパティ画面では、チャートの細かな配色や表示項目をカスタマイズできます。
例えば、右側のカラー
タブをクリックして、基本配色
をBlack on Whiteに変更します。
さらに、上昇バー
・上昇ローソク足
をBlue、下降バー
・下降ローソク足
をRedに変更すると日本人にお馴染みのチャートに変わりますね。
次に表示
タブをクリックすると、チャート上の様々な情報の表示・非表示を切り替えられます。
特に、売りラインを表示・買いラインを表示・建玉と注文を表示・クイックトレーディングを表示にチェックを入れておくと、スキャルピングやデイトレードで役立つので、ひとまずチェックを入れておいてください。
画面右下のOK
を押すと設定完了です。
チャートは一度閉じると、カスタマイズ内容がリセットされてしまいます。
その際は、メニューバーのファイル>チャートの再表示
から最近開いていたチャートを復帰させてください。
間違って閉じてしまってもこれで安心です。
また、チャートを左にスクロールさせると過去のチャートに遡ることができますが、ツールバーにある自動スクロール がONになっていると、新たな時間足が作成されるたびに位置が元に戻ってしまいます。
過去チャートを眺めるときは、自動スクロールをOFFにしておきましょう。
反対に、リアルタイムでチャートを追いかけたいときは、自動スクロールの右隣にある右側シフト をONにしておくと、チャート右側に余白ができるので見やすくなります。
あと、 MT5に表示される時間は全て日本時間ではないので注意してください。
MT5の表示時間を日本時間に換算するには、冬時間(11月第2月曜~3月第2土曜)ならプラス7時間、夏時間(3月第2日曜~11月第1日曜)ならプラス6時間すればOKです。
ただ、最初のうちは慣れないので、自動で日本時間をチャートに表示してくれるインディケータを利用すると良いでしょう。
以下の記事で、オススメの日本時間表示インディケータとそのインストール方法を解説しているので参考にしてください。
実際に注文してみよう(新規注文・決済注文)
MT5の使い方を覚えるためには、実際に注文をしてみるのが一番です。
ただ、初めの数日は、バーチャルマネーで取引ができるデモ口座で練習したほうが良いと思います。
ひとまず、以下の3種類の注文方法だけ、サクッと覚えてしまいましょう。
最低限覚えておきたい注文方法
- 成行注文・ワンクリック注文
- 指値・逆指値注文
- 両建て
成行注文・ワンクリック注文は取引の基本
まずは新規注文をしてポジションを持つ
成行注文は、現在価格ですぐに新規注文をしたい場合に使用する、最も基本的な注文方法です。
まずは、気配値表示の通貨ペアをダブルクリックするか、取引したいチャートを選択した状態でツールバーにある をクリックしてオーダー画面を開いてください。
この解説ではUSD/JPYを選択します。
オーダー画面です。まず、タイプ
はカウントダウン注文を選択してください。
数量
とは、取引する通貨の取引数量のことで、ロットで指定します。USD/JPYならUSDの部分、EUR/USDならEURの部分のことです。
1ロットは業者や口座タイプによって異なりますが、基本的に100,000通貨です。この取引数量によって、値動き1pipsあたりの損益が変わります。
ここは無難に0.1ロット=10,000通貨を設定してみましょう。1pipsあたりの損益は100円となります。
ちなみに、この画面ではStop Loss(ストップロス)
と
Take Profit(テイクプロフィット)
を使った決済の予約注文もできますが、ここでは省略します。
また、注文一つ一つに自由にコメント
を残すことが可能です。
ポジションをたくさん保有したときに、とても分かりやすくて便利なので、ここではテストと入力しておきます。
最後に、成行買い(Buy)
を押して注文を確定します。
もし、ボタンがグレーになっていて押せない時は、最小取引数量以下のロット数を入力しているので修正してください。
新規注文が確定すると、約定結果が表示されるのでYES
をクリックします。
チャートには注文ラインが表示され、ツールボックス>取引
にもポジションと損益がリアルタイムで表示されます。
ポジション保有中は、この画面で現在の状況をチェックしながら決済のタイミングを計ってください。
ちなみに、ツールボックス内で右クリックして表示>コメント
を選択すると、先ほどのテストがちゃんと表示されていると思います。
決済注文をして利益確定をする
では次に、決済注文を入れてポジションを閉じましょう。
ここでは、利益確定(利食い)をします。
ツールボックス>取引
に表示されているポジションをダブルクリックするか、右クリックメニューから決済
を選ぶかして、オーダー画面を開いてください。
あとは、そのまま一番下の#(注文情報)を成行決済
というボタンを押すと決済されます。
約定結果が表示されるので、YES
をクリックしてください。
決済後のポジションはツールボックス>取引
から消えて、ツールボックス>口座履歴
ほうに注文価格・決済価格・損益などの取引結果が表示されます。
この例では、USD/JPYを105.476で新規買い注文して、105.728で決済しました。
10,000通貨の取引の1pipsは100円なので、利幅25.2pipsは2,520円の利益確定となります。
スワップポイントが42円ついていますが、口座残高のほうには反映されています。ツールボックス>口座履歴
の表示形式を変更すれば、ポジションごとにスワップポイントなどの詳細情報も見ることが可能です。
ワンクリック注文ならもっとスピーディーに取引できる
では次に、取引を効率化できるワンクリック注文機能も使ってみましょう。
ワンクリック注文とは、先ほどの成行注文を確認画面なしで、もっとスピーディーに注文ができるようにした、MT5の便利機能の一つです。
取引に慣れてきて、スキャルピングに挑戦するときなどに利用すると良いでしょう。
先ほど、チャートの右クリックメニューにあるプロパティ
で、クイックトレーディングを表示にチェックを入れていたので、チャート左上には2種類のアイコンが表示されていますね。
右側の をクリックするとワンクリックパネルが表示されます。(左側は板注文画面ですが、ここでは省略)
新規注文は、真ん中の取引数量
を指定して、SELL
またはBUY
ボタンをクリックするだけでOKです。
決済注文も、ツールボックス>取引タブ
右側の×
をクリックするだけでOKです。
初めてワンクリック注文をする場合は、「免責事項」というウィンドウが表示されます。
規約と条件に同意する
にチェックを入れてOK
を押せば、次回からこのウィンドウは表示されません。
アラート機能を活用して取引チャンスを逃さない
成行注文では、ずっとパソコン画面に張り付いていないと、せっかくの取引チャンスも逃してしまいがちです。そこで、便利なのがアラート機能です。
チャートを右クリックしてプライスボード>アラート
を選択してください。
クリックした箇所に赤い矢印でアラートが設定されるので、あとはドラッグ&ドロップで移動させるか、表示されたアラートを右クリックし修正を選択すれば、さらに細かな設定も可能です。
右クリックメニューには削除が2つありますが、上は完全削除、下は一時停止です。
一時停止にすると、ツールボックス>アラート
に設定を保存することができ、ダブルクリックで開いて有効化にチェックを入れることで後からいつでも再表示できます。
裁量取引は、アラート機能を積極的に活用しましょう。
指値・逆指値注文をしてステップアップ
指値・逆指値注文とは、予約注文の一つです。
予約注文には、他にもいろいろな種類のものがありますが、全て指値・逆指値注文がベースになったものなので、まずこれができなければ話になりません。
とは言え、基本的には「この価格になったらこの注文を実行してね」というだけのものです。
それほど難しいものではないので安心してください。
ただ、いろいろなオプションが設定できるので、ちょっと複雑に見えるだけです。
まず、成行注文と同じように、取引したいチャートを選択した状態でツールバーのをクリックするか、気配値表示の通貨ペアを右クリックし新規注文
を選択してオーダー画面を開いてください。
銘柄のすぐ下にあるタイプ
で指値注文を選択すると、新規注文予約のための設定項目が表示されます。
その下にあるもう一つのタイプ
は、予約注文の種類です。
さらに詳しい指値注文の種類を選べます。
ここでは、タイプ
にBuy Limit(買い指値注文)を選択し、取引数量
には0.1ロットを入力します。
その下の価格
には、Buy Limitなら現在価格よりも安い価格を指定します。
注意しなければならないのが、業者によって指値・逆指値で指定できる価格に制限があることです。
XMの場合、現在価格よりも40ポイント(4pips)以上離れた価格でなければ入力できません。
数値を入力すると、左側のティックチャートにグレーのラインが表示されるのでイメージしやすいと思います。
また、先ほどの成行注文と同じように、決済の予約注文であるストップロス
とテイクプロフィット
も設定できますが、ここでは省略します。
その下の箇所では、この予約の有効期限
を日付で指定することも可能ですが、ここちらも無期限とします。
最後に、一番下の注文
を押せば設定完了です。
先ほどチャート上に注文内容を表示させるように設定しているので、注文番号・予約注文タイプ・取引数量が表示されたラインが1本追加されていると思います。
注文ラインをドラッグ&ドロップすれば、チャート上で注文価格を変更することも可能です。
ツールボックス>取引
にも、残高や有効証拠金などの行の下に予約注文が表示され、ダブルクリックで再度注文画面を開けばいつでも削除できます。
あとは、現在価格が予約した価格まで下がると成行注文が約定しポジションを保有します。
普通に成行注文するよりも、安い価格で買い注文ができるということですね。
そのまま価格が上昇して利益確定ができれば、成行注文より大きな利益が得られる予定です。
その場合は、結果的に指値注文を選んで正解だったと言えるでしょう。
ここまでは、基本の新規指値・逆指値注文の方法です。
ストップロス・テイクプロフィット・有効期限・その他の予約注文の種類を組み合わせると、より高度な戦略的取引ができるので少しずつ試していきましょう。
両建てが活用できれば初心者卒業
XMでは、同一口座内での両建ては認められています。
初心者のうちは、相場が激しく動く時ほど決済のタイミングを逃してしまいがちですが、この両建てを活用することでポジションの損益を「一時停止」することが可能です。
いくら相場が荒れようが、基本的にそれ以上は損失・利益が増えないので、「再開」するか「決済」するか慎重に判断することができるようになるんですね。
そのため、初心者の人こそ最初に覚えておいたほうがいいテクニックの一つです。
例えば、1万円近くの含み損を抱えたボジションを保有しているとします。
これ以上損失を増やしたくないのですが、相場が回復するかもしれない期待も捨てられないので、両建てによって損失を一時固定することにします。
注文方法は、同一通貨ペア・同一ロットで、反対ポジションの成行注文をするだけでOKです。
XMでは自動的に両建てになるので、特に設定項目はありません。
2つ目のポジションが-110円になっているのは、一時的にスプレッド分がマイナス表示されているだけなので気にしないでください。
これで価格が上がっても下がっても、2つのポジションが相殺され、常に損益は一定の金額を保ちます。
ただし、損益はスプレッドの増減分だけは変動するので、「ほぼ固定」だと考えてください。
また、ポジションを翌日に持ち越せば、当然スワップポイントが日々発生します。
売りも買いもマイナススワップの通貨ペアの場合は、スワップポイントの支払い負担が増えるので気をつけましょう。
あとは、タイミングをみて決済するだけですが、それぞれのポジションは個別に決済しなくてはいけないので、操作ミスが起きやすいところでもあります。
そのため、以下の手順で操作すると確実です。
両建てになっているポジションのどちらかをダブルクリックすると、オーダー画面が表示されるので、タイプを閉じる
に変更します。
対となっている反対ポジション一覧が表示されるので、希望するものを選択します。
ポジションAをポジションBで閉じる
というボタンが表示されるのでクリックしてください。
これで、複数ポジションの同時決済が完了します。
ワンクリック注文をONにしていれば、ツールボックス>取引
の右側の×
でそれぞれ決済した方が一番早いでしょう。
しかし、それだと他にもたくさんポジションを保有していた場合、間違って別のポジションを決済してしまう可能性があります。
効率性・確実性を重視するなら、この方法がベストです。
取引を振り返ってみよう
ツールボックスにある口座履歴の見方
ツールボックスは、これまでも一部の機能については解説しましたが、まだまだたくさん便利な機能が備わっているウィンドウです。
その中でも初心者に特に活用してもらいたいものが、これまでの取引結果を一覧で表示できるツールボックス>口座履歴
です。
右クリックメニューから、表示方法の選択・銘柄絞り込み・期間指定・レポート出力・スワップや手数料の表示などができます。
今後、自分のトレード分析や確定申告でも使いますので、普段から見慣れておくようにしましょう。
一番見やすい表示方法は、銀行明細書のように口座残高の増減がボジション単位で一望できるポジション一覧です。
取引一覧
・注文
・注文と約定
であれば、新規注文と決済注文ごとにさらに詳しい内訳まで見ることができます。
ツールボックスには、ほかにもたくさんの便利な機能が搭載されていますが、最低でも自分の取引の実績だけは確認できるようにしておきましょう。
テクニカルツールを活用してみよう
ナビゲーターにも、さまざまなテクニカルツールが備わっています。
大きく分けると、インディケータ
・エキスパートアドバイザ(EA)
・スクリプト
・サービス
の4種類がありますが、最初から全部覚えるのは大変なので、基本的な操作方法だけある程度覚えてしまいましょう。
ここではナビゲータに入っているインディケータと、ツールバー・メニューバーにあるオブジェクトについて解説します。
テクニカルツールは、MT5の主役ともいうべき機能ですが、あくまでツールに過ぎません。
それぞれの役割と設定方法は、今後トレード手法や考え方を学んでいく中で少しずつ覚えていきましょう。
インディケータを追加してみよう(移動平均線)
MT5には、最初からたくさんのインディケータがインストールされています。
インディケータとは、取引の判断材料となるさまざまなテクニカル指標をチャート上に表示できる小さなプログラムのことです。
サーバーから取得したデータをもとに複雑な計算をすることで、トレーダーに有益な情報をチャートに表示してくれるんですね。
世界中の有志が膨大な数のインディケータを開発してくれていますが、ここでは最も一般的かつ効果的な移動平均線をチャートに追加する方法を解説します。
まず、メイン画面左下にあるナビゲータウィンドウの中にある、インディケータ>トレンド系>Moving Average
をチャートにドラッグ&ドロップしてください。
設定画面が表示されるので、ここでは期間
を20に指定し、スタイル
はLime Greenを選択しました。一旦、OK
で閉じてください。
次に、もう一度Moving Averageをチャートにドラッグ&ドロップして、期間
を5、スタイル
をOrangeに設定したものも追加します。
このように同じ種類のインディケータも、チャート上に複数表示させることができます。
ちなみにこの設定は、移動平均線5と20が交わる点を取引の判断材料とする、代表的なスキャルピング手法の一つです。(詳しくはこちら)
消したい場合は、チャート上で右クリックをし、インディケータリスト
を選択してください。
そのチャート上のインディケータの一覧が表示されるので、選択して削除
を押せば消すことができます。
インディケータが自動で取引をすることはないので、他にどういった種類のものがあるのかいろいろ追加してみるのも良いでしょう。
オブジェクトを追加してみよう(トレンドライン)
オブジェクト(描画ツール)は、お絵かきソフトのようなものなので、インディケータのような計算はできません。
しかし、ライン・ラベル・文字・矢印・アイコンなど、さまざまなアイテムをチャート上に配置・記憶させることで、高度なテクニカル分析を可能とするとても便利な機能です。
ここでは、基本中の基本であるトレンドラインを描画してみたいと思います。
まず、メニューバーから挿入>オブジェクト>ライン>トレンドライン
を選択するか、ツールバーの をクリックすると描画モードに入ります。
上記は2016年の日足チャートです。
下降トレンドなので、高値同士をラインで結びます。
そうすると、一番右下でチャートがトレンドラインをクロスしてから上昇トレンドに切り替わったことが分かりますね。
このように、トレンドラインを引くことによって、トレンドが反転(ブレイク)することを読み取ることができます。
チャートに追加したオブジェクトは、チャート上で右クリックしオブジェクトリスト
から編集・削除ができます。
オブジェクト一覧が表示されるので、プロパティ
を押します。
オブジェクトの名前
・説明
(コメント)・スタイル
(色・線種・太さ)が変更できます。
ここでは、分かりやすいように名前
をトレンドライン、説明
を2016年 USD/JPY ブレイクと日本語で入力してOK
をクリックします。
このように、名前・コメントが付いていたほうが、今後大量のオブジェクトをチャートに配置するようになった場合に見やすくて良いでしょう。
ちなみに、ツールボックス>指標カレンダー
のデータは、チャート上に重要指標発表時間のラベルを表示することも可能なんですが、そのラベルはここですべて
をクリックするとオブジェクトとして表示できて修正・削除ができます。
また、それぞれのオブジェクトを選択し表示
を押すと、一瞬でチャートがその箇所に移動するので便利です。
オブジェクトの種類はたくさんありますが、基本的な操作方法は共通なので、これから少しずつ使える種類を増やしていきましょう。
Mac版MT5の文字化け問題解決方法(有料)
MT5はWindows専用ソフトですが、最近の海外FX業者ではMac版のMT5を提供しているところも増えてきました。
ただ、Mac版のMT5では、メイン画面やオーダー画面に「□ □ □ □ □ □」のような文字化けが発生することで有名です。
Macユーザーでも、VPSサーバーにWindows版MT5をインストールしてトレードしている人は、この文字化け問題は関係ありません。
あくまで、自宅のMacにMac版MT5をインストールしてトレードしている人にこの問題は発生します。
この文字化けを解決するには、EasyWine(有料)というアプリをインストールするだけでOKです。
まずは、以下のサイトからEasyWineをダウンロード・インストールしてください。
EasyWineのダウンロード先
ダウンロード・インストールが完了したら、EasyWineのアプリ自体はそのまま放置していてOKです。
次に、どこでもいいのでMacのファインダーを開き、⌘
+Shift
+.(ドット)
を同時に押すと、隠れファイルが表示されるようになります。
Macintosh HD>ユーザ>「ユーザー名のフォルダ」>ライブラリ>Application Support>com.xmtrading.mt5xm◯ ◯ ◯ >drive _c>Program Files>XMTrading MT5>terminal.exe
最後に、ファインダーで上記の場所に移動し、そこにあるMterminal.exeを開くと、文字化けが解消されたMT5が起動するはずです。
デスクトップに、このterminal.exeのエイリアスを作っておいても良いでしょう。
今後、Mac上のWindowsのexeファイルはすべてEasyWineのアイコンで表示され、Mac上で利用できます。
それでも解決しない場合は、以下の記事で記事で解説している仮想通貨ソフトやVPSサーバーの利用を検討してみてください。
MT5についてよくある質問(FAQ)
MT5に対応しているFX業者はどこですか?
MT5は、一部のFX業者でしか利用できません。
詳しくは、「MT5が使える海外FX業者とダウンロード先一覧」をご覧ください。
MT5は無料ですか?追加料金は発生しますか?
MT5自体は、無料でダウンロード・利用できます。
ただし、運用成績が良い人気のEA(自動売買プログラム)は数万円程度します。もちろん、優秀な無料EAも大量に出回っているので、自動売買初心者の人は無料EAからスタートしてみても良いでしょう。
また、快適で安定した自動売買環境を構築するためには、VPSサーバーの導入がおすすめしますが、こちらも別途月額料金が発生します。毎月一定条件を満たしていれば、無料で利用できるFX業者のあるので、業者選びの際には注目してみてください。
macユーザーは、mac版MT5のダウンロードができない FX業者の場合、仮想化ソフトや先程のVPSサーバーを利用することで、macでもWindows版MT5が実行できるようになります。ただし、仮想化ソフトは有料ですし VPSサーバーも月額料金が発生します。
MT5を利用するために必要なものはなんですか?
パソコンのOSによって必要なものが変わります。
Windowsの場合:
- パソコン(Windows)
- 取引口座(MT5に対応しているFX業者であること)
- Windows版MT5(上記のFX業者から無料ダウンロード可能)
macの場合:
- パソコン(mac)
- 取引口座(MT5に対応しているFX業者であること)
- mac版MT5(上記のFX業者から無料ダウンロード可能)
- VPSサーバー・仮想ソフト・エミュレーターなど(mac版MT5がダウンロードできない業者の場合)
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