Bybit（バイビット）ではさまざまな資産運用サービスを提供しており、中でも流動性マイニングは非常に人気です。
しかし、流動性マイニングはステーキングやレンディングなど他の資産運用サービスとの違いが分かりにくいこともあります。
今回は、Bybitの流動性マイニングの概要や利用方法を含めて解説します。流動性マイニングのデメリットや注意点も忘れずに確認しておきましょう。
- Bybitの流動性マイニングの概要やステーキングなどとの違い
- Bybitの流動性マイニングではレバレッジをかけて効率よく運用できる
- 少額の預け入れに対応しており、24時間365日いつでも引き出しできる
- レバレッジをかけた場合には強制決済などに注意が必要
Bybitの流動性マイニングとは？
流動性マイニングは、Bybitの資産運用サービスの1つで、特定のペアの仮想通貨を取引プールに預け入れることで利回りを得られます。
通常の板取引では、買い手と売り手が価格に合意したときに仮想通貨が売買されますが、毎回うまく交渉が成立するわけではありません。
そこで、Bybitでは流動性マイニングで預け入れられた仮想通貨を使って取引を成立させます。
この仕組みにより、仮想通貨を預け入れたユーザーは取引プールの流動性を確保した報酬として、取引手数料の一部を受け取ることができます。
関連サービスとの違い
Bybitの流動性マイニングとステーキングなど、他の資産運用サービスとの違いは以下の通りです。
イールドファーミング
イールドフォーミングと流動性マイニングは、厳密には異なる意味を持つ言葉でした。
しかし、最近ではどちらも取引手数料の一部を報酬として受け取る仕組みという意味で、同じ意味として捉えられることがほとんどです。
Bybitでも、流動性マイニングとイールドファーミングは同じ意味の言葉とされています。
ステーキング（レンディング）
Bybitでは、仮想通貨を預け入れて利回りを得るサービスとして、ステーキングやレンディングがあります。
ステーキングは、Bybitに仮想通貨を預け入れ、ネットワークのセキュリティに貢献した報酬として新たな仮想通貨を受け取り、利回りを得る仕組みです。
一方、レンディングでは、預け入れた仮想通貨がBybitの暗号資産ローンやレバレッジ取引に使用され、他のユーザーに貸し出されます。仮想通貨を借りたユーザーは利息を支払う必要があり、レンディングを行ったユーザーはその利息の一部を受け取ります。
流動性マイニングも仮想通貨を預け入れる点ではステーキングと同様ですが、報酬の源が異なります。
また、ステーキングでは一定期間仮想通貨がロックされることがありますが、流動性マイニングでは即時に引き出すことができる点も異なっています。
ローンチパッド
Bybitのサービスとして、新規上場の仮想通貨を上場前に購入できるローンチパッドのサービスも提供しています。
ローンチパッドは上場前の仮想通貨を購入して、上場後の大きな価格上昇の恩恵を受けやすいです。
取引手数料の一部を受け取る流動性マイニングと新規上場前の仮想通貨を購入するローンチパッドでは、根本的に大きな違いがあります。
Bybitの流動性マイニングの対応通貨
Bybitの流動性マイニングでは、2024年7月時点で全29種類の通貨ペアに対応しています。
ビットコインやイーサリアムはもちろんのこと、そのほかのアルトコインも幅広く流動性マイニングに対応しています。
さらには、ビットコインとイーサリアムはUSDTとの通貨ペア以外にも、USDCの通貨ペアにも対応しているため、好きな方を選んで運用可能です。
Bybitの流動性マイニングの特徴・メリット
Bybitの流動性マイニングの特徴やメリットは以下の通りです。
- 長期で安定した利回りを期待できる
- 利回りが高い
- 1種類の仮想通貨から運用できる
- レバレッジをかけられる
- 少額から運用できる
- 簡単に解除ができる
長期で安定した利回りを期待できる
Bybitの流動性マイニングでは、安定した利回りで効率よく運用できます。
Bybitは、仮想通貨取引所のなかでも特に取引ボリュームが多く、流動性マイニングで受け取れる報酬も安定しています。
仮想通貨を長期投資目的で保有している方であれば、Bybitの流動性マイニングで運用すれば保有している時間を活用して安定した利回りを受け取れるでしょう。
利回りが高い
Bybitの流動性マイニングで受け取れる利回りは、預け入れる通貨ペアによって異なります。
2024年7月のある時点では、取引ボリュームが多いBTC/USDTでは最大8.6%、ETH/USDTでは最大10.0%の利回りを受け取れます。
そのほかのアルトコインでは、それ以上の利回りを受け取れる銘柄もあるため一度確認してみるといいでしょう。
ただし、流動性マイニングでの運用利回りが高い通貨ペアでは、価格変動が大きい傾向にあるため、レバレッジをかけて運用する場合には強制決済などに注意しながら利用すると良いでしょう。
また、流動性マイニングでの運用利回りは、あくまでもその時点での利回りなので変動するという点にも注意しましょう。
1種類の仮想通貨から運用できる
Bybitでは、1種類の仮想通貨を預け入れるだけで流動性マイニングが可能で、非常に便利です。
通常、分散型金融（DeFi）の流動性マイニングでは、通貨ペアを構成する両方の仮想通貨を預け入れる必要があります。そのため、ビットコインを保有している場合、まずその一部をUSDTなどに交換してから預け入れる手間がかかります。
しかし、Bybitの流動性マイニングでは、通貨ペアのうちどちらか1種類の仮想通貨を預け入れることができるため、2種類の仮想通貨を準備する必要がありません。別の仮想通貨に交換する手間がないので、初心者でもわかりやすく利用できるでしょう。
レバレッジをかけられる
Bybitの流動性マイニングでは、預け入れた仮想通貨にレバレッジをかけて運用することができます。
レバレッジを利用することで、保有している仮想通貨の数量以上に運用でき、利回りを高めることが可能です。そのため、他のプラットフォームで流動性マイニングを行うよりも高い利回りが期待できるメリットがあります。
ただし、レバレッジ取引と同様に、レバレッジをかけた流動性マイニングでは、価格が一定のラインに達すると強制決済が発生するリスクがあるため、価格変動には注意が必要です。
Bybitでは、最大10倍のレバレッジをかけることができますが、レバレッジをかけずに保有している仮想通貨の数量そのままで運用することも可能です。
少額から運用できる
Bybitの流動性マイニングは、少額でも運用できるように最低預け入れ金額が低く設定されています。
たとえば、USDTを預け入れる場合、すべての通貨ペアで『最低50USDT』から運用できます。ビットコインの場合は0.001BTC、イーサリアムの場合は0.01ETHが最低預け入れ数量に設定されており、通貨ペアやその時の価格によっては50USDT相当額よりもさらに少額で運用できる場合もあります。
また、USDTの場合、BTC/USDTやETH/USDTの通貨ペアでは、最大で150,000USDTまで預け入れて運用することが可能です。
簡単に解除ができる
Bybitの流動性マイニングは、特に引き出し制限もないので、24時間365日いつでも解除して引き出すことができます。
一部のステーキングのようにロック期間がないため、自由度が高い運用ができる点もBybitの流動性マイニングのメリットの1つです。
なにかしらの理由で預け入れた仮想通貨を手元に引き出したい場合でも、Bybitの流動性マイニングであれば安心して利用できます。
Bybitの流動性マイニングのリスク・デメリット
Bybitの流動性マイニングのリスクとデメリットは以下の通りです。
- 強制決済のリスクがある
- 変動損失リスクがある
- 対応通貨の種類が限定的
強制決済のリスクがある
Bybitの流動性マイニングでは、レバレッジをかけて運用できる一方で、価格変動によって強制決済価格に到達すると強制的に決済されます。強制決済が発生すると、預け入れていた資金をすべて失う可能性もあります。
そのため、高い利回りにだけ注目せず、適切なレバレッジで運用することが重要です。特に、価格変動が大きいアルトコインなどの通貨ペアで流動性マイニングを行う際には、強制決済を意識した慎重な運用が求められます。
変動損失リスクがある
流動性マイニングには、インパーマネントロスと呼ばれる、預け入れた資産の価格変動によって生じる変動損失リスクがあります。インパーマネントロスは、Bybitだけでなく、流動性プールに資産を預け入れるすべての運用において発生する可能性があるリスクです。
流動性マイニングでは、預け入れた資産の価格が変動した際、流動性プール内の通貨の割合を一定の比率に維持するように調整されます。この調整によって、インパーマネントロスが発生します。
インパーマネントロスは、受け取った報酬を上回る損失を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
対応通貨の種類が限定的
Bybitの流動性マイニングは、2024年8月時点で29種類の通貨ペアに対応しています。
しかし、対応している通貨ペアが限られているため、資産運用の自由度が制限されることになります。
Bybitの流動性マイニングの始め方
続いて、Bybitの流動性マイニングの始め方を解説していきます。
口座開設
Bybitでボーナス特典を受け取るためには、Bybitで新規口座開設をする必要があります。
Bybitの公式サイト、もしくは公式アプリの「アカウント登録」から口座開設しましょう。
Bybitの公式アプリはこちら
新規口座開設では、メールアドレスとパスワードを設定するだけで簡単に行えますを
また、Bybitでは、口座を新規で開設するユーザー向けに招待コードを利用した口座開設特典があります。
そのため、Bybitでの口座開設を申請する画面で、招待コード「57973」の入力をしましょう。
招待コードを使用しての新規口座開設の手順などは以下の記事を参考にしてみてください。
招待コードでの口座開設記事はこちら
本人確認手続き
Bybitでは、本人確認（KYC）手続きを完了させることで、すべてのサービスを制限なく利用できるようになります。
そのため、Bybitでの口座開設が完了したあとは、そのまま本人確認（KYC）手続きも行いましょう。
本人確認をまだしていない場合は、アプリホーム画面に本人確認を促すメッセージが表示されるため、「今すぐ認証」をタップしましょう。
もし、表示されていない場合は、アカウント画面から「本人確認（KYC）」を選択しましょう。
「本人確認を行う」をタップすると本人確認手続きが開始されます。
最初に、居住地と提出する身分証明書を選択する画面が表示されるため、「日本」に設定して、提出する身分証明書の種類を選択しましょう。
再度居住地を確認されるため、「その他」を選択します。
次に提出する身分証明書と自分の顔写真の撮影が開始されます。
ピンボケなどしないように写真を撮影してBybitに提出しましょう。
身分証明書を提出するとBybitの運営にて本人確認手続きが行われ、無事に認証されると本人確認手続きが完了します
Bybitへの送金
口座開設と本人確認手続きが完了したら、流動性マイニングを始めるために、Bybitに資金を送金する必要があります。Bybitでは日本円を直接入金できないため、仮想通貨を国内の仮想通貨取引所から送金するか、Bybitのクレジットカード入金を利用しましょう。
国内の仮想通貨取引所から送金する場合、送金手数料が安く、送金速度が速い「リップル（XRP）」などの利用がおすすめです。クレジットカード入金は初心者でも簡単に行えますが、使用できるカードブランドが「Mastercard」「VISA」「JCB」に限定されている点に注意が必要です。
流動性マイニングの運用設定
Bybitに資金を入金したあとは流動性マイニングの運用設定を行います。
まずは、Bybitアプリのホーム画面の「その他」のなかの「資産運用」の項目から「流動性マイニング」をタップします。
流動性マイニングをタップすると、流動性マイニングで預け入れできる通貨ペアが表示されるので、預け入れたい通貨ペアを選択しましょう。
流動性マイニングでの資産預け入れは、通貨ペアを構成する仮想通貨のどちらか一方、もしくは両方を預け入れできるため、預け入れしたい仮想通貨を選択して、数量を入力します。
レバレッジをかけて流動性マイニングで運用したい方は、レバレッジの項目から任意のレバレッジ倍率を選択しましょう。
レバレッジをかけて運用したときの強制決済価格なども表示されるため大変わかりやすい設計になっています。
最後に「追加」をタップすると流動性マイニングに仮想通貨が預け入れされて実際の運用が開始します。
Bybitの流動性マイニングの解除方法
続いて、流動性マイニングの解除方法をご紹介します。
口座情報から流動性マイニングのポジションを確認
流動性マイニングに資金を預け入れたあとは、「資産」から「投資済みの商品」をタップして、「流動性マイニング」をさらにタップすると現在運用中の流動性マイニングのポジションが表示されます。
一覧に表示されたポジションをタップすると運用中のポジションの詳細も確認できます。
流動性マイニングのポジションを解消して資金を引き出したいポジションをタップしましょう。
「削除」で流動性マイニングのポジションを解消
解除したい流動性マイニングのポジションをタップすると「削除」の欄があるためタップします。
流動性マイニングのポジションを解消するときに受け取る仮想通貨は、預け入れの時と同じように通貨ペアを構成する仮想通貨のどちらか一方のみと通貨ペアの両方のいずれかを選択できます。
解消したいポジションの割合も設定して「流動性を削除」をタップすると流動性マイニングのポジションを解消できます。
Bybitの流動性マイニングに関するよくある質問
Bybitの流動性マイニングでに関してよくある質問は以下の通りです。
Bybitの流動性マイニングにレバレッジはかけられますか？
Bybitの流動性マイニングでは、預け入れた仮想通貨にレバレッジをかけて運用できます。
最大10倍のレバレッジをかけることができ、レバレッジ倍率を高くすればするほど高い利回りを受け取ることができます。
しかし、レバレッジをかけて流動性マイニングを行った場合、大きな価格変動によって強制決済されるリスクに注意が必要です。
強制決済価格に到達して強制決済された場合には、流動性マイニングで預け入れてきた仮想通貨すべてを失う可能性があります。
価格変動が大きいアルトコインを含んだ通貨ペアで流動性マイニングを行う場合には、適切なレバレッジでリスク管理をしっかりと行うことをおすすめします。
Bybitの流動性マイニングは自由に解除ができますか？
Bybitの流動性マイニングは預け入れをしてから24時間365日いつでも自由に引き出すことができます。
ステーキングのようにロック期間を気にすることなく運用できるため、流動性マイニングは自由度の高い運用方法です。
Bybitの流動性マイニングはどの通貨に対応していますか？
2024年7月時点では、Bybitの流動性マイニングは全29種類の通貨ペアに対応しています。
ビットコインやイーサリアムはもちろんのこと、そのほかのアルトコインも幅広く取り扱っています。
Bybitの流動性マイニングに手数料はかかりますか？
Bybitの流動性マイニングでは、預け入れや引き出しのときに手数料はかかりません。
しかし、一定以上の範囲で価格変動したときには、スリッページが発生することがあるため、元本が少なくなってしまうリスクがあるため注意しましょう。
まとめ
今回は、Bybitの資産運用サービスの中でも人気の高い流動性マイニングについて解説しました。流動性マイニングを利用することで、仮想通貨を保有しながら運用利回りを得られるため、非常にオトクです。
さらに、Bybitでは預け入れた資産にレバレッジをかけて運用できるため、他のプラットフォームよりも高い利回りを期待できます。手数料は無料で、少額から運用できるので、一度試しにBybitの流動性マイニングを利用してみると良いでしょう。
資金の引き出しもロック期間がなく、24時間365日いつでも簡単に引き出せるため、安心して利用できます。ただし、レバレッジをかけた場合、強制決済による損失が発生する可能性があるため注意が必要です。特に、価格変動リスクが大きいアルトコインなどの通貨ペアで高いレバレッジを利用する際には、慎重な運用が求められます。
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