
cTrader(cトレーダー)は、スキャルピングやデイトレードに特化した高機能トレードツールです。
海外FXトレーダーの間では、定番のMT4(MetaTrader4)・MT5(MetaTrader5)に変わるトレードツールとして、とても注目を集めています。
デザインや操作性が良く、最初から必要な機能が全てそろっていて、「NDD」「DMA」という取引形態を前提とした透明性の高いトレードができるところが魅力です。
ただ、とても個性の強いツールので、使いこなせるトレーダーは限られます。
決して「万能ツール」ではないので注意してください。
この記事では、これまでMT4・MT5しか使ったことのない人向けに、cTraderの良いところと悪いところについて、MT4・MT5と徹底比較しながらどんな人に向いているトレードツールなのかを徹底解説します。
cTraderの具体的な使い方について知りたい人は、以下の記事でAXIORYデモ口座を使い、基本操作を解説しているので参考にしてください。

cTraderとMT4・MT5の比較
| 取引形態 | NDD | DDまたはNDD | |
|---|---|---|---|
| 取引手数料 | 有料 | 無料または有料 | |
| スプレッド | 変動 | 固定または変動 | |
| 約定スピード | 平均0.37 | 平均1.58 | 平均1.51 |
| チャートタイプ | 豊富 | 少ない | |
| 時間足 | 豊富 | 少ない | 普通 |
| カスタムインジケータ の流通量 | 少ない | 豊富 | 少ない |
| 自動売買プログラム の流通量 | 少ない | 豊富 | 少ない |
| StopLimit注文 | 可能 | 不可 | 可能 |
| 一括決済 | あり | なし ポイント | |
| 板情報 | あり | なし ポイント | |
| 重要指標カレンダー | あり | なし | あり |
| 開発言語 | C# | MQL4 | MQL5 |
| 日本時間表示 | 可能 | 不可 ポイント | |
| 操作にかかる クリック回数 | 少ない | 多い | |
※ ポイント カスタムインジケータによって実現可能(板情報は業者による)
※ 約定スピードは、FxProの参考値
まず、cTrader・MT4・MT5の操作性・機能性を比較します。
重要なのは、自分の目的に合ったトレードツールを選択すること。
結論から言うと、cTrader・MT4・MT5に向いているのは以下のようなトレーダーです。

こんな人はcTrader
- 短期売買メインの人
- 拡張性・カスタマイズ性はあまり重視しない人
- 取引業者が決まっていない人

こんな人はMT4・MT5
- 自動売買メインの人
- 拡張性・カスタマイズ性重視の人
- 総合力の高い業者で取引したい人
外観の違い
ミスのないトレードをするためには、メイン画面が直感的な操作ができるよう設計されている必要があります。
cTraderは、一見するとMT4のメイン画面(MT5もほぼ同じデザイン)と似ていますが、各ウィンドウやパネルの役割・機能はMT4とは少し違っていて、高速取引に特化した設計です。
この微妙な違いが、ミスのない確実なトレードを実現します。
cTraderのメイン画面
| パネル | 機能 |
|---|---|
| ファインダーと ウォッチリスト | 銘柄選択 新規注文など |
| チャート | テクニカル分析 アラート設定 スナップショットなど |
| アクティブ シンボルパネル | マーケット情報・板情報 銘柄情報の取得など |
| トレードウォッチ | 保有ポジションの管理 取引履歴の確認など |
上記は、cTraderのメイン画面と各パネルの機能一覧です。
ファインダーとウォッチリスト・チャート・トレードウォッチは、MT4・MT5にもほぼ同じ役割のウィンドウがありますが、cTraderには独自のアクティブシンボルパネルという機能が搭載されています。

アクティブシンボルパネルの詳細は後述しますが、板情報や市場センチメントなどのトレードをサポートする機能が最初からたくさん集約されているので、初心者の人のもぜひ活用してほしい機能です。


また、チャートタイプ・時間足・インディケータ・描画オブジェクトは、全てチャートの左右にあるメニューバーから呼び出せるので楽チンですよ。
MT4のメイン画面

| ウィンドウ | 機能 |
|---|---|
| 通貨ペアリストと ティックチャート | 銘柄選択 新規注文など |
| チャート | テクニカル分析 アラート設定 スナップショットなど |
| ナビゲータ | EA・インジケータ スクリプト・口座切替など |
| ターミナル | 保有ポジションの管理 取引履歴の確認 マーケット情報など |
上記は、MT4のメイン画面と各ウィンドウの機能一覧です。
レイアウトはだいたい同じですが、デザインや細かな機能・操作性が少し異なります。
cTraderにないものはナビゲータですね。
MT4の場合は、このナビゲータを使って、EA・インジケータ・スクリプトなどをチャートにドラッグ&ドロップして追加します。

また、チャートタイプ・時間足・描画オブジェクトなどは、画面上部のツールバーに集約されているところもcTraderとは違いますね。
主な標準機能の違い
次に、cTrader・MT4・MT5の「主な標準機能の違い」を見てみましょう。
かなり違っている部分がありますが、結局のところポイントは次の3つです。
- cTraderのほうがデフォルト機能が満載
- cTraderのほうが高速取引に有利
- cTraderのぼうが自動売買には不向き
cTraderは、「裁量トレード向き」「短期売買向き」です。
最初から搭載されている機能も、MT4・MT5を圧倒します。
詳しくは後述しますが、透明性の高いNDD方式を前提としたトレードツールであり、特に板情報が見られる点は、cTrader最大のメリットと言えるでしょう。
また、好みや慣れの問題もありますが、基本的に少ないクリック数で素早く操作できるよう設計されているところも、非常によく考えられています。
スキャルピングやデイトレードなど1分1秒を争うトレードでは、「操作が早い」「疲れない」ことは、余計なストレスを抱えないばかりか、損益にも直結することなので非常に重要です。
初心者にも優しいですし、中上級者も満足できるトレードツールだと思います。
ただ、cTraderが使える業者はごく一部なので、取引条件・サービス・ボーナス・サポート体制などの総合力でシビアに業者を選びたい人にとっては厳しい面もあります。
MT4・MT5は、ほとんどの海外FX業者のトレードツールに採用されていますから、総合力が高く自分に合った業者を探しやすいでしょう。
また、cTraderはパッケージ・完成品として考えると優秀なトレードツールですが、拡張性・カスタマイズ性があまり高くなく、流通しているカスタムインジケータの種類もMT4・MT5には遠く及びません。
自動売買についても、EAの流通量・バックテストのしやすさ・開発のしやすさから、MT4・MT5に軍配が上がります。
cTraderのメリット
cTraderは、世界中のトレーダーから高く評価される高性能な取引プラットフォームです。
操作のしやすさや約定スピードの速さ、そして透明性の高い取引環境など、多くの魅力を備えています。
ここでは、cTraderの主なメリットを詳しく見ていきましょう。
- 操作が簡単でストレスフリー
- 板情報が見られる・一括決済ができる
- たくさんのマーケット情報を見ながらトレードできる
- 透明性の高いNDD・DMAを前提としたトレードツール
- 取引が高速で可能
- 日本時間で取引可能
- スプレッドが狭い
- 約定力がかなり高く、約定拒否がない
操作が簡単でストレスフリー
cTraderは、少ないクリック数で操作できるよう設計されているため、操作はとても簡単です。
取引銘柄にカーソルを合わせるだけで、銘柄の詳細情報がポップアップ。
最小取引数量・最大取引数量・スワップポイント・手数料などがひと目で確認できます。
MT4の場合は、いちいち別ウィンドウを開かなくてはいけないので面倒です。
銘柄をクリックするとクイックトレードのできるパネルが表示されます。
取引数量を指定し、Sell・Buyをクリックするだけで成行注文が可能です。
ここでも、取引数量にカーソルを合わせるだけで、手数料や必要証拠金が自動計算されポップアップします。
逆指値注文もワンクリックで可能です。
その他、複雑な注文方法は専用の新規注文パネルで実行できます。
板情報が見られる・一括決済ができる
cTraderを採用する業者は、直接インターバンクとつながっているので、現在どのような売買が行われているかを一望できる「板情報」を見ることができます。
株取引では当たり前のように使われるものですが、DD方式(相対取引)を採用している国内FX業者では見ることはできません。
cTraderでは、アクティブシンボルパネルにあるDoMタブに、標準DoM・価格DoM・VWAP DoMという3種類の板情報があります。
DoMとは、Depth Of Marketの略で「マーケットの深さ」という意味です。
標準DoMでは、「どの価格にどのくらい注文が入っているか?」というマーケット全体の流動性を直感的に見ることが可能です。
価格DoMでは、価格ごとの流動性が見られることに加え、価格をクリックして新規逆指値注文も出せます。
VWAP DoMでは、取引数量が増えることによってどの程度スリッページが発生するのか確認できます。
特に、大口注文をする人には必須のツール。
どの価格帯にどれだけの注文があるかが直感的に分かるので、投資家心理を分析するツールとしても使えます。
また、cTraderでは
ボタンを押すことで、保有ポジションを一括決済できます。
その他にも、保有ポジションの左右にある6種類のアイコンをワンクリックするだけで、分割決済・増し玉注文・部分決済・ドテン・ナンピン・保有ポジション個別決済ができます。
とにかく、cTraderは注文・決済が簡単で、スキャルピングやデイトレードといった短期売買には最適です。
ちなみに、MT4・MT5にも、これらの機能を搭載したインジケータがいくつか出回っているので、cTraderと同じことは実現できます。
例えば、AXIORYでは、板情報や一括決済機能を搭載したインジケータが無料でダウンロードできます。
ただ、cTraderの場合は、これらのスキャルピングに便利な機能が最初から全て標準搭載されているところが強みなんですね。
たくさんのマーケット情報を見ながらトレードできる
アクティブシンボルパネルには、DoM以外にも注文・カレンダー・オートチャーティストというタブが並んでいます。
カレンダーは、その名の通り経済カレンダーです。
オートチャーティストとは、売買シグナルが取得できるサードパーティ製のツールのことです。他社でも利用できるところはあります。
注文タブには、以下の8種類のパネルで構成されていて、トレードに必要なマーケット情報やデータを一望しながら、新規注文が可能です。
これがまた非常に便利。
MT4・MT5の場合は、これらの機能がトレードツールのさまざまな場所に分散していますし、カスタムインジケータをインストールしなければ実現できないものもあります。
それぞれの機能が完全に独立していて、何度もクリックしなければ必要な機能・データにアクセスできないとなると、ストレスが溜まりますよね。
cTraderなら、アクティブシンボルパネルを見るだけでOKです。
透明性の高いNDD・DMAを前提としたトレードツール
cTraderは、そもそも取引形態に透明性の高い「NDD」「DMA」を採用している業者でしか動作しません。
トレーダーの注文はマーケットに直接流れるので、FX業者が故意に約定拒否をしたり、取引制限を設けたりできない仕組みになっています。
「NDD」とは?
ノンディーリングデスクの略で、ユーザーの取引には業者のディーラーは介入せず、意図的な約定拒否・約定遅延・価格操作が発生しないシステムの総称。
「DMA」とは?
ダイレクトマーケットアクセスの略で、インターバンクを構成しているリクイディティプロバイダに直接アクセスできるシステムの総称。
一方、DD方式(相対取引)を採用したFX業者では、トレーダーの注文を自社で相殺するので、「顧客の利益は業者の損失」「顧客の損失は業者の利益」 です。
そのため、FX業者が意図的に「約定拒否」「約定遅延」「価格操作」「ストップ狩り」をして、トレードの邪魔をしてくることもできてしまいます。
しかし、cTraderを採用しているFX業者は、そもそもそのような介入ができない仕組みになっているので安心です。
ちなみに、NDDには「STP」「ECN」と呼ばれる2種類の方式があります。
「STP」とは?
ストレートスループロセッシングの略で、NDDを実現する技術の一種。トレーダーの注文はディーラーが介入することなく、リクイディティプロバイダが構成するインターバンクに自動的に流れるよう設計されたシステムのこと。
「ECN」とは?
エレクトリックコミュニケーションネットワークの略で、NDDを実現する技術の一種。STPとの違いは、取引相手がリクイディティプロバイダではなく、トレーダーと一対一のオークション形式でトレードをするということ。
この2つは取引相手が違うだけで、NDD・DMAであることに変わりはありません。


例えば、AXIORYでは、スタンダード口座がSTP、ナノスプレッド口座がECNを採用しています。
スタンダード口座は、スプレッドは広めですが取引手数料は無料、ナノ口座はスプレッドは狭いのですが取引手数料は10万通貨あたり片道3ドル発生します。
どちらもスプレッドは変動制です。いずれにしても、NDDに必要不可欠なコストと考えてください。
つまり、cTraderでトレードできる業者・口座というのは、多少コストはかかりますが「NDD」「DMA」による透明性の高い取引環境が約束されているんですね。
取引が高速で可能
cTraderは取引スピードに優れている点が大きな魅力です。
注文が出されてから約定されるまでの処理が極めて速く、スキャルピングやデイトレードといった短期売買に最適な環境を提供しています。
高速処理が可能なのは、NDD方式(No Dealing Desk)を採用しているためで、ディーラーの介入を排除し、注文が直接市場へ流れる仕組みになっているからです。
その結果、急激な値動きが起こりやすい経済指標発表時でもスリッページを最小限に抑えて、トレーダーが有利な条件で取引を進めやすくなります。
日本時間で取引可能
cTraderは日本語に対応しており、日本人トレーダーでも直感的に操作できます。

メニューや注文画面、チャート機能が全て日本語で表示されるため、英語が苦手な方でも安心して利用可能です。
また、取引時間の表示も日本時間に合わせられるので、経済指標やマーケットの時間帯を把握しやすいのもメリットです。
そのため、わざわざ時差を計算する手間がなくなり、取引スケジュールを立てやすくなります。
特にサラリーマントレーダーや副業でFXを行う方にとって、視認性や時間管理のしやすさは大きな強みと言えるでしょう。
スプレッドが狭い
cTrader対応のブローカーは、一般的にスプレッドが非常に狭く設定されているのも特徴です。
これはECN方式の取引環境を採用していることが多いためで、複数の流動性プロバイダーから配信されるレートの中で最も有利な価格で約定されます。
結果として、米ドル/円やユーロ/ドルといったメジャー通貨ペアでは、取引コストを最小限に抑えられる可能性が高まります。
実際に、AXIORY(cTrader口座)とXMTrading(スタンダード口座)の主要通貨ペア3つのスプレッド比較表は以下のとおりです。
| 通貨ペア | AXIORY(cTrader口座) | XMTrading(スタンダード口座) |
|---|---|---|
| 米ドル/円(USD/JPY) | 0.4 pips | 1.6 pips |
| ユーロ/ドル(EUR/USD) | 0.3 pips | 1.7 pips |
| ポンド/円(GBP/JPY) | 0.8 pips | 2.3 pips |
AXIORYのcTrader口座は、ECN方式を採用しておりスプレッドが非常に狭いのが特徴です。
一方、XMTradingのスタンダード口座はスプレッドがやや広めですが、取引手数料が無料のため、初心者でも分かりやすく利用できます。
スプレッドが狭いことは、スキャルピングやデイトレードのように取引回数が多い戦略において特に有利であり、利益を積み重ねやすい環境を整える重要な要素です。
約定力が高く、約定拒否がない
cTraderは約定力が非常に高く、約定拒否が発生しない仕様になっています。
これはNDD/DMA(ダイレクトマーケットアクセス)方式により、注文がブローカーの裁量を経由せず直接流動性プロバイダーに接続されるからです。
そのため、トレーダーは市場のレートで公平に取引でき、ブローカーによる意図的なリクオート(約定拒否)が起きません。
さらに、システムの処理能力も高いため、大口取引や短時間に複数の注文を発注する場面でも安定した約定が可能です。
安心して取引に集中できる環境が整っていることは、中長期だけでなく短期売買にも大きなメリットとなります。
cTraderのデメリット
高機能で多くのトレーダーに支持されているcTraderですが、万能というわけではありません。
特に日本国内での利用環境や自動売買に関しては注意点もあります。
ここでは、cTraderを使う際に知っておきたい主なデメリットを紹介します。
取扱い業者が少ない!国内業者では取り扱い無し
現在、cTraderが使えるメジャーな海外FX業者は、上記の8社しかありません。
cTraderは、業者の選択肢が少ないところがデメリットです。
会社の信頼性が高く、取引スペックも充実した業者であれば、AXIORYがおすすめです。
AXIORYは、取引スペック重視の本格的な業者であるにもかかわらず少額の資金から始められ、日本語サポートも充実しているので初心者でも安心して使える業者です。
TradeViewは、cTraderを扱う海外FX業者の中で最も取引スペックが良いのですが、かなり資金が必要となる上級者向きです。
FxProは、世界的に知名度の高い優良業者ですが、取引スペックは平凡で日本語サポートは終了しています。
ちなみに、国内FX業者でcTraderを取り扱っているところはありません。
以前は国内でも、FOREX EXCHANGEという業者がcTraderを採用していましたが、いつの間にかMT4だけになっています。
自動売買プログラム・カスタムインジケータが少ない
自動売買をメインでトレードする人は、MT4・MT5を選んだほうが無難です。
理由は、現在流通しているcTraderのcBot・カスタムインジケータの数が非常に少なく、MT4・MT5には遠く及ばないからです。
cBotとは?
cTraderでは、自動売買にcBotと呼ばれる自動売買プログラムを使います。MT4・MT5で言うところのEA(エキスパート・アドバイザ)のことです。開発言語はcTraderがc#・MT4がMQL4・MT5がMQL5なので、cTrader・MT4・MT5のcBot・EA、並びにカスタムインジケータに互換性はありません。

例えば、cTraderの開発会社Spotware Systems.Ltd.は、cTraderユーザーのサポートサイト「cTrader Store」を運営しています。
このサイトからダウンロードできる無料cBotは約200種類、無料カスタムインジケータは約600種類です。
一方、MT4・MT5の開発会社Meta Quote Ltd.も、MT4・MT5ユーザーのサポートサイト「MQL5.community」を運営しています。
このサイトからダウンロードできる無料EAは、MT4が約1,000種類・MT5が約1,200種類、無料カスタムインジケータは、MT4が約2,200種類・MT5が約4,600種類です。
その他、スクリプトやライブラリもたくさんダウンロードできます。
さらに、同サイト上部にあるマーケットメニューから有料無料のパッケージをダウンロードすることも可能で、EA・カスタムインジケータ合わせると、その数はMT4が13,000種類以上・MT5が4,000種類以上にも及びます。
また、3,000種類以上にも及ぶ無料有料のEA・インジケータを購入できる「GogoJungle」のようなサイトもあります。
このように、MT4・MT5のほうが世界中で開発が活発に進められているんですね。
自動売買の難易度が高い
「出回っているcBotが少ないなら自分で作ってしまおう」と考える人もいるかと思いますが、ネット上には日本語で解説された情報やサンプルコードがほとんど見当たりません。
一応、cTraderメイン画面にあるAutomateというメニューには、あらかじめcBotのサンプルがいくつか登録されています。
このサンプルやダウンロードしたcBotは、エディターを使って編集・ビルドすることでカスタマイズ可能です。
ただ、C#と呼ばれるプログラミング言語を使って記述するため、初心者の人にはかなり難易度が高いと思います。
海外FXの自動売買におすすめの口座については、下記の記事をご覧ください。
cTraderのログイン方法
cTraderを利用するためには、まず対応している海外FX業者で口座を開設し、取引ツールをダウンロードする必要があります。
その後、発行されたIDとパスワードを入力することでログインできます。
ここでは、AXIORYを例に紹介していきます。
cTraderが利用できる海外FX業者の口座開設をする
cTraderを使うためには、まず対応している海外FX業者で取引口座を開設する必要があります。
代表的な対応業者は以下の4社です。
口座開設時には、氏名や住所、本人確認書類の提出が必要になります。
開設が完了すると、取引に必要なログイン情報(IDやパスワード)がメールで届き、これをログイン時に利用します。
cTraderをダウンロード
口座開設が完了したら、業者の公式サイトからcTraderをダウンロードします。

PC版・スマホ版(iOS/Android)が用意されているため、自分の取引環境に合わせて選択可能です。
インストールは通常のアプリケーションと同様に簡単で、数分程度で完了します。
ブラウザ版cTraderを提供している業者もあるため、ソフトをインストールせずに取引を開始することも可能です。
IDとパスワードでログイン
cTraderを起動したら、口座開設時に業者から送られてきたログインIDとパスワードを入力します。

ログイン後は取引画面にアクセスでき、入金・注文・チャート分析などの操作が可能になります。
万が一ログインできない場合は、入力情報に誤りがないか確認し、それでも解決しない場合は業者のサポートに問い合わせてみましょう。
cTraderのメニュー画面
cTraderのメニュー画面は、通貨ペアの一覧管理、チャート分析、ポジションや注文の管理まで、一つの画面から直感的に操作できるように設計されています。
ここではcTraderの主要な3つの画面を順番に解説します。
通貨ペア一覧
通貨ペア一覧では、取引可能な通貨ペアを確認・管理できます。

よく使う通貨ペアをウォッチリストに追加すれば、最新レートを一覧で把握でき、ワンクリックで即時取引も可能です。

また、ウォッチリストから自動売買(cBot)やコピートレードの設定もできるため、自分のスタイルに合わせてカスタマイズできます。
効率的に取引を進めたい方は、取引頻度の高い通貨ペアを登録しておくと便利です。
チャート
チャート画面では、選択した通貨ペアの値動きをリアルタイムで確認でき、豊富なインジケーターや描画ツールを使って分析が可能です。

短期から長期のトレードまで幅広い戦略に対応できます。
さらに、チャート上部のレート表示にカーソルを合わせれば、ワンクリックトレードも可能です。
チャート上から直接注文できるため、相場の動きを逃さず、スキャルピングやデイトレードに最適です。
ポジション・注文
チャート画面下部には、現在のポジションや注文履歴を一覧で確認できる管理画面があります。

個別決済だけでなく、一括決済機能も標準搭載されているため、急な相場変動にも素早く対応可能です。
さらに、価格アラートを設定すれば、指定したレート到達時に通知が表示されるため、常に画面を見ていなくても安心です。

リスク管理と効率的なトレードを支える重要な機能が揃っています。
cTraderの使い方
cTraderは直感的に操作できる高性能な取引プラットフォームです。
インジケーターの設定や時間足の切り替え、注文・決済、自動売買やコピートレードまで、幅広い機能を備えています。
ここでは代表的な機能の使い方を順番に解説します。
インジケーターの表示方法
cTraderでインジケーターを表示するには、チャート上で右クリックして「インジケーター」メニューを開き、一覧から任意のインジケーターを選択します。

その後、パラメータや色、ラインのスタイルなどを自由に設定すればチャートに反映されます。

表示後の削除も簡単で、チャート上部のメニューから「インジケーター」を選択すれば個別または一括削除が可能です。

自分のトレードスタイルに合わせて分析環境を整えることができます。
時間足を変更する方法
cTraderでは、チャート画面上部のメニューから時間足を自由に切り替えられます。

選択できる時間足はMT4よりも多く、短期から長期まで幅広く対応しています。
特にスキャルピングを行う場合は、1分足よりも細かい「Tickチャート」が有効で、瞬時の値動きに対応できます。
反対に、トレンドを確認しながら取引したい場合には「練行足」など特殊な時間足が役立ちます。
取引スタイルに合わせて柔軟に時間足を選択できるのが特徴です。
注文方法
cTraderの注文は非常に直感的で、板情報を使ったワンクリック注文にも対応しています。

価格DoM画面では、取引ロット数を入力後に価格帯をクリックするだけで発注できます。

また、VWAPDoMでは価格の左右をクリックすることで、右側が買い注文、左側が売り注文として即時発注が可能です。
ロット数も直接入力かリスト選択で簡単に指定できます。瞬時のエントリーが可能なため、スキャルピングや高速取引を行うトレーダーに特に便利な機能です。
決済方法
決済は画面下部のポジション一覧から行います。

決済したいポジションの右にある「×」をクリックすれば、決済完了です。
また、個別決済はもちろん、ワンクリックでポジション全決済やドテン注文、倍建て注文なども可能です。
こうした多様な決済方法がボタンひとつで実行できるため、短期売買で素早く利益確定や損切りを行いたい人には大きなメリットとなります。
相場の急変時にも一括決済がすぐできるため、リスク管理の面でも非常に優れた仕組みといえるでしょう。
コピートレード方法
cTraderには「cTrader Copy」というコピートレード機能が搭載されています。

左側のメニューから「Copy」を選択すると、戦略プロバイダー(上級トレーダー)の一覧が表示されます。
過去の実績や戦略内容を比較し、自分に合うプロバイダーを選んだら「コピーを開始」をクリックし、口座から投資金額を指定すれば設定は完了です。
経験豊富なトレーダーの戦略を自動で反映できるため、初心者でもプロと同じ取引を体験できる点が魅力です。
cTraderが使えるオススメ海外FX業者
cTraderを導入している海外FX業者はまだ限られていますが、その中でも「約定力」「スプレッド」「取引環境」「信頼性」に優れたブローカーを選ぶことで、快適なトレードが可能になります。
ここでは、数ある海外FX業者の中から、cTraderが利用できる代表的で評価の高い4社を厳選してご紹介します。
それぞれの特徴を比較し、自分のトレードスタイルに合った業者を選ぶ参考にしてください。
- 1位:AXIORY(アキシオリー) : コストと安定性に優れた総合力No.1
- 2位:TradeView(トレードビュー) : 透明性と取引スペックの高さが魅力
- 3位:FxPro(エフエックスプロ) :世界的な信頼性を誇る老舗ブローカー
- 4位:IC Markets(アイシーマーケット) :超低スプレッドで高速取引が可能な人気業者
1位:AXIORY(アキシオリー)

| スタンダード | マックス | ナノ | ゼロ | |
|---|---|---|---|---|
| 最大レバレッジ | 1,000倍 | 2,000倍 | 1,000倍 | 1,000倍 |
| 取引手数料 | 無料 | 無料 | 片道3ドル | 片道4.5ドル〜 |
| スプレッド | 1.4~1.8pips | 2.8~3.1pips | 0.0~0.6pips | 0.0pips |
| ロット単位 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 |
| 最小取引数量 | 0.01ロット | 0.01ロット | 0.01ロット | 0.01ロット |
| 最大取引数量 | 1,000ロット | 1,000ロット | 1,000ロット | 1,000ロット |
| 最大ポジション数 | 上限なし | 上限なし | 上限なし | 上限なし |
| ストップレベル | 0.0pips | 0.0pips | 0.0pips | 0.0pips |
| スキャルピング | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| 自動売買 | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| 両建て | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
| マージンコール | 50% | 30% | 50% | 30% |
| ロスカット | 20% | 0% | 20% | 0% |
| ゼロカット | あり | あり | あり | あり |
| 取引ツール | MT4 cTrader | MT4 cTrader | MT4 cTrader | MT4 MT5 cTrader |
| 口座通貨 | JPY USD EUR | JPY USD EUR | JPY USD EUR | JPY USD EUR |
| 最低入金額 | 5千円 | 5千円 | 5千円 | 5千円 |
| キャンペーン | 対象 | 対象外 | 対象 | 対象外 |
| 通貨ペア | 59銘柄 |
|---|---|
| 貴金属 | 4銘柄 |
| エネルギー | 3銘柄 |
| 商品 | – |
| 株式 | 現物株式 121銘柄 株式CFD 197銘柄 |
| 株価指数 | 10銘柄 |
| ETF | 69銘柄 |
| 仮想通貨 | – |
少額取引・取引スペック重視なら、AXIORYで決まり
カリブ海諸島の一つベリーズに本社を構えるAXIORY(アキシオリー)は、クリーンで安全性が高いと評判の短期売買に特化した業者です。
海外FX業者の割に取扱銘柄数は一般的で、ボーナスキャンペーンも少ないですが、その代わりに「コストが安い」「取引制限がない」「約定力が高い」「日本語サポートが完璧」という特徴があります。
とにかく優れたトレード環境を低コストで利用したい人にはオススメの業者で、スキャルピング・両建ても可能、指値制限もありません。
最大レバレッジは1,000倍・取引単位は1,000通貨・ロスカット水準は20%・初回入金額は5千円(ただし、2万円以下の入金は手数料1,000円)なので、少額取引も可能です。
cTraderが使える業者の中では、ダントツで総合力の高い業者なので、初心者から中上級者にまでオススメですよ。
また、公式サイト・マイページ・各種計算ツールといったユーザーがよく使うものは、利便性を向上のため定期的にバージョンアップしているところも高評価です。

上級者も満足のナノ口座
NDD ECN方式のナノスプレッド口座は、取引手数料が10万通貨あたり片道3ドルと格安。当然スプレッドもタイトなのでコストパフォーマンスに非常に優れています

国内銀行を使って入出金ができる
国内銀行とAXIORY取引口座間で入出金が可能です。他にもクレジットカード、オンラインウォレットの送金に対応、手続きも迅速です。

最高2万ドルの損害補填
AXIORYはブローカーと投資家の紛争解決機関「The Financial Commission」に自主的に加盟しています。The Financial Commissionに苦情を言ってAXIORYがその決定に従わない場合、最高2万ドルまで損額を補填してくれます。

2位:TradeView(トレードビュー)

| cTrader | |
|---|---|
| 取引形態 | NDD ECN |
| 最大レバレッジ | 400倍 |
| 取引手数料 | 片道2.5ドル |
| スプレッド | 0.0pips~ |
| ロット単位 | 10万通貨 |
| 最小取引数量 | 0.1ロット |
| 最大取引数量 | 無制限 |
| 最大ポジション数 | 無制限 |
| ストップレベル | 0.0pips |
| スキャルピング | 可能 |
| 自動売買 | 可能 |
| 両建て | 可能 |
| マージンコール | – |
| ロスカット | 100% |
| ゼロカット | あり |
| 口座通貨 | JPY USD EUR 全9通貨 |
| 最低入金額 | 10万円 |
| ボーナス | なし |
| 外国為替 | 42銘柄 |
|---|---|
| 貴金属 | 5銘柄 |
| エネルギー | 3銘柄 |
| 株価指数 | 10銘柄 |
| 仮想通貨 | 4銘柄 |
資金が豊富にある人はTradeViewがオススメ
TradeViewは、とにかく透明性の高さと取引コストの安さが魅力。
取引形態にはNDD ECN方式を採用し、顧客と業者の利益が相反しないA-Bookと呼ばれる業者であり、「TradeViewこそ真のNDD業者」と評判です。
スプレッドは極限まで狭く、取引手数料も10万通貨あたり片道2.5ドルと業界最安。
cTraderの機能を最大限まで引き出す取引スペックです。
トレーダーの資金は、第三者会計機関「FundAdministration Inc.」が管理し、世界有数の金融機関サンタンデール銀行で分別管理されています。
また、万が一、TradeViewが破綻したとしても、顧客資産は信託保全によって最大35,000ドルまで補填してくれるので、取引スペックだけでなく安全性・信頼性もちゃんと両立しているところが素晴らしいです。
ここまで、cTraderの業者としては完璧と思えるTradeViewですが、弱点が3つあります。
一つ目が、初回入金額が1,000ドル以上とバカ高いという点。
二つ目が、ロスカット水準が国内FXと同じ100%という点。
三つ目が、レバレッジが最大400倍という点。
つまり、TradeViewで取引を始める・安全な運用をするためには、他社よりも資金がたくさん必要です。
また、TradeViewはしばらく取引していないと、金融ライセンスの規定に従ってすぐに口座凍結になってしまうため、アクティブトレーダー向けです。
気軽にcTraderを使ってみたい人にはちょっと厳しいと思います。
ただ、TradeViewには、それだけの資金を投入する価値はありますよ。
50以上のLPによる約定力の高さ
cTraderの取引口座はILC口座と呼ばれ、50以上のリクイディティプロバイダ(LP)の中からベストプライスが提供され、高い流動性も確保できているので約定力にも優れています。
最高レベルのCIMAライセンスを保有
TradeViewは、ケイマン諸島金融庁CIMAの金融ライセンスを保有。信頼性が高く厳格な規制監督で有名なイギリスのFCAを超えるライセンスで、マイナーなライセンスを保有している他社とはレベルが違います。

3位:FxPro(エフエックスプロ)

| cTrader | |
|---|---|
| 取引形態 | NDD STP 市場決済 |
| 最大レバレッジ | 10,000倍 |
| 取引手数料 | 片道3.5ドル |
| スプレッド | 0.3~ |
| ロット単位 | 10万通貨 |
| 最小取引数量 | 0.01ロット |
| スキャルピング | 可能 |
| 自動売買 | 可能 |
| 両建て | 可能 |
| マージンコール | 25% |
| ロスカット | 20% |
| ゼロカット | あり |
| 口座通貨 | JPY USD EUR 全8通貨 |
| 最低入金額 | 100ドル |
| 外国為替 | 70銘柄 |
|---|---|
| 貴金属 | 12銘柄 |
| エネルギー | 3銘柄 |
| 商品 | 22銘柄 |
| 株式 | 2,000銘柄以上 |
| 株価指数 | 18銘柄 |
| 仮想通貨 | 28銘柄 |
cTraderが使える業者の中では知名度が最も高い業者
2006年設立のFxProは、イギリスに本社を構える海外では名の知れたFX業者です。
会社の規模は大きく、資本金は1億円・従業員200名・世界的な会計事務所「PwC」を外部監査とするなど、経営基盤はしっかりしています。
また、パークレイズバンク・ピーエルシー・バンクオブアメリカ・ロイヤルバンクなど、大手金融機関において、顧客資産・業者資産を明確に分別管理。
さらに、投資家補填ファンドIFCと呼ばれる海外FX業者同士が資金を出し合う基金にも加盟。
万が一、FxProが破綻することになったとしても、顧客資金は最大2万ユーロまで補填してもらえるため安心です。
FxProは、安全で信頼のおけるFX業者としての地位を確立しているところが魅力ですね。
取扱銘柄も幅広く、通貨ペア70種類の他に、株式2,000種類以上、指数18種類など非常に多彩です。
取引形態はNDD STP方式を採用、取引単位は1,000通貨と少額取引にも有利です。最大レバレッジは、すべての口座タイプで最大10,000倍を選択できます。
ただ、スプレッドは平凡で、取引手数料が10万通貨あたり片道3.5ドルと少々高めです。
初回入金額は100ドルなので口座開設のハードルは低いですが、入金ボーナスなどのプロモーションがほとんどありません。
日本人には少々使いづらいFX業者ではありますが、「信頼性・安全性重視かつcTraderが使える業者」と割り切れば、そこそこ利用価値はあると思います。

スポンサー活動に積極的
マクラーレンF1チームやヨットクラブなど知名度の高いプロスポーツチームとのスポンサー実績あり。企業としての信頼性の高さや潤沢な資金がなければできません。

4位:IC Markets(アイシーマーケット)

| 口座タイプ | cTrader |
|---|---|
| 取引形態 | NDD ECN |
| 最大レバレッジ | 1,000倍 |
| 取扱銘柄 | 通貨ペア 貴金属 エネルギー 商品 株価指数 仮想通貨 |
| 取引手数料 | 片道3ドル |
| スプレッド | 0.0~0.5pips |
| ロット単位 | 10万通貨 |
| 最小取引数量 | 0.01ロット |
| 最大取引数量 | 200ロット |
| 最大ポジション数 | 2,000ポジション |
| スキャルピング | 可能 |
| ストップレベル | 0ポイント |
| 自動売買 | 可能 |
| 両建て | 可能 |
| マージンコール | 100% |
| ロスカット | 50% |
| ゼロカット | あり |
| 取引ツール | cTrader |
| 口座通貨 | JPY AUD USD EUR GBP CHF NZD SGD CAD HKD |
| 最低入金額 | 200ドル |
| キャンペーン | なし |
IC Marketsはオーストラリア発祥の大手FX業者で、cTraderが使えるブローカーの中でも「圧倒的な取引環境」と「世界的な人気」を誇ります。
NDD ECN方式を採用しており、取引手数料は片道3ドル・スプレッドは0.0pips〜と、業界でも屈指の低コスト水準です。
特に50以上の流動性プロバイダー(LP)と提携しているため約定力が非常に高く、スキャルピングや自動売買を重視するトレーダーから高評価を得ています。
また、口座開設の最低入金額は200ドルと比較的低く、初心者でも始めやすいのが魅力です。
さらに取扱銘柄も豊富で、FX通貨ペアはもちろん、株式・仮想通貨・指数・商品など幅広い投資が可能です。
ただし、日本語サポートがやや不十分で、公式サイトやサポート体制は英語中心です。
そのため「英語に抵抗がない人」や「取引環境のスペックを最優先する人」に特に向いています。安全性・透明性・約定力を重視するトレーダーには間違いなく有力な選択肢といえるでしょう。












































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