ドローダウンとは、ポジション保有時の資産曲線が山頂(Peak)から谷底(Trough)までの右下がりの状態になっている期間に起きる現象のことで、山頂から谷底までの下落幅をパーセンテージで表現したものです。
計算式は以下の通りです。
もし、資産残高の最高値が100万円をつけた後に90万円まで落ちたとしたら、
ドローダウン=(100万円)-(90万円)/(100万円)
となり10万円÷100万円=10%のドローダウンということになります。
ドローダウンの目安としては、通常20%くらいまでが許容範囲とは言われています。しかし、バックテストの結果等で表示される数字よりもさらに1.5倍から2倍ほどのドローダウンは想定しておいた方が良いでしょう。
注意点としては、90万円まで落ちた後、少し回復し更に80万円まで落ちた場合、90万円は谷底ではなかったことになります。
一旦元の100万円まで戻って初めて90万円が谷底だったことが認識されます。
その意味で元の水準までどのくらいの時間で回復するかという点も一つの重要な基準となります。
以下の図では横向きの矢印がドローダウンを示す期間です。この間の資産は一旦総額の10%まで落ち込んだ後、元に戻っているだけなので、このシステムは資産の増額には全く貢献していません。
この停滞している状況はMT4のバックテスト項目にはありませんが、海外の投資家はStagnation Rate(停滞率)と名付け独自のバックテストソフトで特別に項目を設けて、全体のどのくらいの期間が資産増大に貢献していないかをポートフォリオを組む際に考慮しています。
また、ドローダウンには「最大ドローダウン」という重要な概念が含まれます。
上の図では大きなドローダウンが二つ見られますが、後から発生しているドローダウンのほうがより大きなものになっています。
先ほどの計算式でそれぞれのドローダウンを計算し、期間中で最大の値が最大ドローダウンということになります。
MT4開発元のMeta Quarts社の定義では「Balance drawdown as a percentage that was recorded at the moment of the maximum balance drawdown in monetary terms(その時点で記録されている最大資産からの落差の最大値)」と表現されています。
最大ドローダウンは回復するまでにどのくらいの期間がかかるかという点は考慮しませんが、投資家が資産を守るうえで何度か訪れることがあるドローダウンのうち最大のドローダウンの規模がどのくらいなのかを測る基準になります。
例えばプロフィットファクターのレベルが同じシステムを比較する場合、最大ドローダウンの値が少ない方が破産リスクを抑えてくれるため、より好まれる傾向にあります。
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